外貨建てmmfの重大な選択

出澗らしでも売れる物件に変える臼信があるアトリウムは、上流にさかのぼって、香りの濃い物件を手に入れようと目論んでいる。 T氏は、「付加価値を高めて、エンドユザに売り切って、はじめて債権回収は完成するのではないか」と強く言う。
競売の現場で、外資系投資会社や大手銀行がただ換金するため物件を持ち込んでいるのを観察しながら、「(サビサに期待されているはずの)サビサが買って再生する、蘇らせるというのは、どこまでできているのか」と懸念と疑問を感じている様子である。 そのうえ、整理阿収機構(RCC)が買い取った不良債権をほとんど自分で処理する仕事のやり方にも疑問を投げかけている。
「アメリカで不良債権処理が短期間でできたのは、競売に持ち込まれる物件は、いわば出澗らし。 金融機関にとっては、換金しやすい担保不動産なら、借り手企業を説得して任意で売却へ持ち込みゃすい。
このあたりがお茶の香りが強い出花。 次に、比較的権利関係がすっきりしていてバルクセルに混ぜやすい物件はさっさと外資の投資会社に売る。
ここで買った外資か、銀行が売りにくいために持ち込んでくるのが裁判所の競売であり、かなりお茶の香りも薄くなっている。 そんな出澗らしでも売れる物件に変える臼信があるアトリウムは、上流にさかのぼって、香りの濃い物件を手に入れようと目論んでいる。
「イグジット(出口)戦略が明確であれば勝てる」アトリウムは、競売物件の再生に取り組み続ける一方で、大きく変身しつつある。 外資と組んでの不動産ファンドにも進出したのだ。
もっともT氏の眼から見れば、保有した不動産の価値を上げることで投資利回りを稼ぐファンドのビジネスは、アトリウムの通常業務の延長線上にあったのかもしれない。 サビサ付きの不動産会社として、外資からの提携申し込みは多かったという。
二OOO年春に不動産投資運用会社Aを設立。 約二年の準備期聞を経て、二OO二年春に第一号ファンドを立ち上げた。

米不動産投資会社Wと、投資銀行C子会社との三社共同出資。 ロンを含め三百億円規模のファンドだ。
およそ外資と付き合いのなかったアトリウムが、外資との提携に至る前には、一人のキマンがいた。 Aの副社長を務めるS氏だ。
S氏は、九七年以降、外資系投資会社側でバルク買いに実績を積んだ後、独立をめざした。 アトリウムをパトナに選んだ。
それまでに不良債権ビジネスに参入していた日本企業はいくつも知っていたが、「アトリウムが一番頼もしく思えた」(S氏)。 ファンド立ち上げまでは難航する。
S氏は「二年のうち途中で何回もやめようと思った」と云ヌノ。 アトリウムと海外企業の計三社が同等の立場で共同投資になる条件を整えようとすると、日本の法や規制が立ちはだかったのだ。
諸官庁と話し合い、いくつもの問題をクリアしたが、それでも問題が残った。 たとえば税制。
ファンドが採用した匿名組合方式では、源泉徴収で二O%の税がかかる。 出資者に入っている米国の年金は本国では納税義務がなく、日本で払った税の還付を受けることができないので、その分がマイナスになる。
結局は、そんな投資家を満足させるように、非常に高い利回りを上げなければならないことになった。 アトリウムは、ファンドには高額の物件を入れて、従来どおりの付加価値向上を図る方針。

S氏は、「日本は制度の変革期であり、投資機会は広がる。 流動性の低い資産を次のステジではいくらで売るのか、というイグジット(出口)戦略が明確であれば勝てる」と自信を見せている。
アトリウムのT社長も「次には、日本の機関投資家にも宣伝して、日本版のファンドを作りたい」と語った。 「日本における不良債権ビジネスの流れに乗って発展した会社」というイメジに最も近いのは、Cだ。
新興の不動産投資会社でありながら、企業再生ファンドまで業務領域を広げている。 一九九六年に、宗吉敏彦社長とM光平副社長、当時三十歳前後だった学生時代の友人二人で会社を起こす。
それぞれが前職で身につけた不動産開発と会計の技能を生かして仕事を探していたところ、日本に不良債権を買いに来た外資系投資会社たちと出会った。 外資の進出は、たいてい一人か二人でオフィスを開くところから始まった。
業務をどんどんアウトソス(外部委託)する。 Cには請け負える仕事があった。
デユデリジェンスと呼ぶ、物件査から値の仕事だ。 不良債権の調付けまでは、不動産の鑑定評価と似ているようで違う。
銀行の抵当権がどれだけ付いているかなどでも値段が変わる。 この仕事を得意分野にしようと判断したCは、一生懸命に取り組んだ。
その結果、安定してデュデリジェンスの委託を受けるようになり、年間千件のベスでこなしている。 クライアントは日本でも有名な投資銀行、不良債権専門の投資会社など多様であるらしい。

「結果的には早い時期に参入したのだと思います。 たまたまですけど」と副社長のM氏がさらりと言う。
たまたま、はまだ続いた。 外資の投資会社による不良債権買いの仕事に付き合っているうちに、「一評価に自信があるなら投資してみるか」と誘われ、ちょっと投資してみた。
九九年のことだ。 不良債権ファンドへの投資は、投資を回収する作業もついてきた。
不良債権から不動産を取り出し、改良、やがて売る、という一連の仕事を覚えることになった。 二OOO年、アセットマネジメントも事業化した。
ファンドから請け負って、投資された不動産がきちんと賃料収入を稼ぐようにし、ファンドが望めば売り先も探す。 M氏の経験では、不良債権絡みで獲得した不動産は、(金融機関からの負債が多かった)オナが価値を維持しようという意欲を失っているケスがほとんどで、割と簡単に価値この仕事を得意分野にしようと判断したCは、一生懸命に取り組んだ。
その結果、安定してデュデリジェンスの委託を受けるようになり、年間千件のベスでこなしている。 クライアントは日本でも有名な投資銀行、不良債権専門の投資会社など多様であるらしい。
「結果的には早い時期に参入したのだと思います。 たまたまですけど」と副社長のM氏がさらりと言う。

たまたま、はまだ続いた。 外資の投資会社による不良債権買いの仕事に付き合っているうちに、「一評価に自信があるなら投資してみるか」と誘われ、ちょっと投資してみた。
九九年のことだ。 きれいに掃除し、必要な修繕をし、玄関に花を置くだけで見違えるようになったものもあったという。
また、所有者が替わり、きちんと管理する姿勢が見えるだけで、テナントが入ってきやすい効果もある。 二OO一年初めに、Cはナスダック・ジャパン(現へラクレス)上場を果たす。
現在ではヘラクレスや東証のジヤスダツクに不動産投資業の銘柄は結構あるが、新興勢力では先頭を切った。 当時、「不良債権はもうなくなるのではないか。
その時、Cは仕事をどうするのか」と言ったアナリストもいたそうだが、その予想を裏切り、Cは業績を順調に伸ばした。 二OO二年五月期の決算で売上高が四十六億円、経常利益が七億円程度になっている。
二OO一年末に、Cコポレトアドバイザリという子会社を作り、事業再生コンサルティングも事業領域に入れた。 破綻予備軍の企業向け不良債権の処理に銀行が乗り出したのに対応したものだ。
「結構、やってよ、というニズがあったから」とM氏は説明する。

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